長文読解が入試突破の要

大学のレベル、文系・理系にかかわらず長文読解が入試英語の中心
ずいぶん前から、おそらくは30年以上前から大学入試問題の英語は長文読解が中心です。つまり長文読解で得点できないと合格できないということになります。そしてこの傾向はこの15年前後で強まり、センター試験から共通テストに移行されていっそう強まったかと思います。共通テストの英語は読解の問題しか出ませんしね。今回はどうすれば読解の力がつけられるかお話ししていきます。この記事では長文読解の準備段階の英文解釈について書きます。
まずは精読から
文構造を正確に把握できる力をつけよう
長文読解は大事なのですが、いきなり長い文は読めません。まずは短い文から構造を正確に把握できるようになりましょう。いわゆる「英文解釈」ということです。「受ける大学で和訳の問題出ないから解釈はやらなくていいですか?」なんて言う人がいるのですが、英文解釈の目的は和訳だけではありません。書いてあることを正確に読み取る力なので全受験生にとって必要な力です。受験英語の大家・故伊藤和夫先生https://pchira.wicurio.com/index.php?%E4%BC%8A%E8%97%A4%E5%92%8C%E5%A4%ABは「日本語に訳せるから分かるのではない。分かるから必要に応じて日本語に訳せる。」のが英文の意味を分かっているということだという趣旨のことをおっしゃっていますが、まさにその通りだと思います。
文法はやはり大事
ということはやはり文法は大事です。前回、前々回の記事を参考にしていただけると幸いです。文法を学習しながら同じ単元を英文解釈も進めていくとよいかと思います。もちろんあまり英文解釈の参考書には出てこない単元もありますけどね。
おススメの参考書・問題集
しっかりやらないといけないことは確かなのですが、時間は限られているので何冊もやりこむのは無理です。可能であれば1冊で終わらせたいのですが、なかなか難しいので2冊までにしたいところです。

ゴールはこの3冊のいずれか
- 英文解釈教室 研究社https://amzn.to/3VMoQqt
- ポレポレ英文読解プロセス50 代々木ライブラリーhttps://amzn.to/4bXyYSS
- 英文読解の透視図 研究社https://amzn.to/3xnUGQC
この3冊はいずれも非常に難しいです。ただ仕上げればどんな英文でも (大学受験レベルであれば) 読めるようになります。英語に自信がある人はこのあたりから入ってもいいと思います。ポレポレはページ数が少ないのでやりやすい気もします。桐原書店の「英文解釈の技術100」でもいいのですが、最難関校を目指すには少し物足りないです。
入門編はこのあたり
まず上に挙げた3冊のどれかを買って少しやってみてもいいと思います。何とかなりそうならそのまま続けてしまっていいと思いますが、「難しい」「無理」と思ったら以下のどれかにまず取り組んでみてください。ただ上の3冊は絶対難しいですからへこむ必要はありません。
- 英文読解基本はここだ! 代々木ライブラリーhttps://amzn.to/4aX0y12
- 英文解釈教室入門編 研究社 https://amzn.to/4aXL9O9
- 入門英文解釈の技術70 桐原書店https://amzn.to/4ejknTi
「英文読解基本はここだ!」は「ポレポレ」とおなじく西きょうじ先生の著書、「英文解釈教室」シリーズは伊藤和夫先生の著書なので同じシリーズをやるとやりやすいかもしれません。
英文解釈の学習は毎日コツコツと、受験直前まで
具体的にどのように学習を進めるかですが、毎日コツコツと、ということになります。ノートを用意して文章を書き写しましょう。受験直前まで何度か同じ問題に取り組むので書き込んでしまうと2周目以降がやりづらいですから。少し時間とお金がかかりますが、コピーをとってそれをやるのが一番いいと思います。書き写すとどうしてもたまに写し間違えてしまいますからね。単語が一つ抜けただけで文構造全く違うものになってしまったりしますからね。時間を無駄にしないよう慎重に書き写すかコピーを取るかしましょう。
日本語らしい訳は2周目以降
文構造を理解していることが伝わる訳がまずできるように
コピーをを取るか書き写した文をノートに訳していきましょう。訳すときはSVを中心とした文の構造をしっかり考えましょう。訳すことではなく文構造を理解することが学習の目的です。実際に入試や模試でも英文和訳の採点基準で最も大きいのは「文構造を理解している (訳になっている) こと」です。日本語として不自然だともちろん減点はされますがそれほどの失点にはなりません。英文解釈の練習をするときもまずは文構造を理解することを心がけましょう。日本語として自然な訳を目指すのは2周目以降で大丈夫です。なんなら過去問演習に入ってからでもいいぐらいです。
英文解釈の学習は少しずつ 長文読解の学習も同時進行で
英文解釈の学習を進めていると自然と長文も読めるようになります。ただそんなにすぐに効果を実感できるわけではないので粘り強く毎日コツコツ続けましょう。英語に限らずですが、語学の学習は継続がカギです。例えば「ポレポレ」は50題しかありませんから、毎日1題ずつやっても2か月もかかりません。頑張って続けましょう。逆に一度にたくさん問題を解いてもあまり意味はありません。英文解釈の学習と同時に長文読解の学習も始めましょう。長文読解については次の記事で書きます。
まとめ:英文解釈は受験に必須、毎日コツコツやりましょう

長文読解に対応するには文構造を正確に理解する力、精読の力は必須です。志望校に和訳の問題があってもなくてもやりましょう。そして継続が非常に重要です。少しずつでいいので粘り強く続けましょう。一文一文訳していくわけですが、少なくとも最初の段階では自然な日本語にする必要はありません。文構造を確実に理解する訓練をしていきましょう。
お読みいただきありがとうございました。
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